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こんにちは! カケスです!
急に寒くなってきました。 雪まで降ったりして…。
寒い中、雪の坂道を登って、丘の上の当店へご来店頂き、ありがとうございます!
ささ、店の奥の、掘りごたつスペース(新設)へ、どうぞ。
メニューは、…当店の近所の牧場で絞りたての、ホットミルクで健康的に。
マスターは、1ヶ月ぶち抜き企画物の準備中で多忙ですが、どうぞ、ゆっくりしていってくださいね。
さて、久々に、
ローカルネタです(爆)。
当店の近くに、マスターが勝手に 『買い物街道』 と呼んでいる道路があります。
コーヒー豆の買出しに…というのはタテマエで、じつは100円ショップが乱立している道…あ〜、いえ、コホン。
コーヒー豆の買出しです(爆)。
とはいえ、好奇心旺盛なマスター。 常に、豆の新しい仕入先を探して、ふらりと知らない道へ入り込みます。
その日も、裏道へと入り込み、ぶらりぶらりと旅を続けていました。
(決して、道に迷っているわけではナイ) 
と、その時です。 マスターの目に、こんな看板が飛び込んできました。

おおっ! これは、コーヒー豆の専門店!
これで、当店にも、新しい香りの旋風が…千客万来売り上げ倍増なむなむ。
マスターは、喜んで、この看板を見直しました。
ん…?

ま、豆の木?!
ちょっと待った、いくらマスターにこだわりがあるといっても、豆を育てるほどではない(涙)
しかし、この店、いったい何なんだ、えらく大きな看板だけど…
マスターは、後ずさりして、看板全体を見回してみました。
そこには…

あ、豆の店じゃ、なかったんですね。
しかし、手作りの大きな看板に、素人っぽい絵… でも、
かなり、ていねいに描いてあります。
これを描いた人は、ちょっと茶目っ気のある、温かい人なのでしょう。
キャッチフレーズがまた、いい。 「── 赤ちゃんからおとしよりまで、本を無料で貸し出します」
開館時間は、毎週土曜日の午後1時半から、4時まで。
もう、完全に、個人の趣味で開いている文庫ですね。 こんな看板を見ると、思わず
妄想が暴走を
始めます(涙)
そう、たとえば ──
正午、12時。
古い柱時計が時を打つと、籐椅子に座っていたおばあちゃんは、掛け声とともに立ち上がり、曲がった腰をいたわりながら、柱時計のねじを巻きに立ち上がります。
このおばあちゃん。 昔は、小学校の社会の先生をしていました。
若さにまかせて、先生の仕事に夢中になっているうちに、同じ小学校の、穏やかな国語の先生に心を寄せていきます。
やがて二人は結ばれ、新しい家庭を築きました。
二人とも、子供が欲しくて仕方がなかったのですが、なぜか、子供に恵まれません。
なにしろ、昔の話のことです。 不妊治療なんて、思いもしない時代でした。
いつしか、ふたりは、子供をあきらめ、本を集めて勉強に励み、教職に打ち込むようになりました。
やがて、おばあさんはベテランの信頼される教師となり、旦那さんは校長先生になりました。
そんな、ある日のことです。
旦那さんが、とつぜん、学校で倒れました。
血相を変えて駆けつけたおばあさんに、旦那さんは、弱々しい声で言います。
── 子供たちに、本を読むことの楽しさを、教えてやってくれ。
旦那さんは、やっとの思いで、そう伝えると、救急車で病院に運ばれていきました。
それが、おばあさんが聞いた、旦那さんの最後の言葉でした。
ひとりぼっちになった、おばあさんは、主のいなくなった、旦那さんの書斎を見まわします。
読書好きだった旦那さんの書斎は、まるで書庫のように、たくさんの本が棚に並べられていました。
小学校の先生だった旦那さんらしく、童話から、専門書、文学書まで ──
それを見た瞬間、おばあさんの耳に、旦那さんの、最後の言葉が聞こえたような気がしました。
── 子供たちに、本を読むことの楽しさを、教えてやってくれ。
曲がった腰を無理に伸ばして、柱時計の硬いネジを巻いたおばあさんは、門の外で、子供たちの騒ぐ声に気づきました。
「── おやまあ、気の早いこと。 ちょっと早いけど、文庫を開けるかねぇ」
おばあさんは、きれいに磨かれた廊下を歩いていき、玄関から出ると、門を開けました。
門の外で騒いでいた子供たちは、おばあさんの姿を見ると、ぺこりと頭を下げて、口々に、こんにちは、よろしくお願いします、と、おばあさんに挨拶します。
「こんにちは。 もう、この間の本は、読み終えたのかねぇ」
おばあさんが言うと、子供たちは、手に持った本を掲げて、自慢げに、読み終わりましたと大騒ぎします。
「そうかい、そうかい。 じゃ、文庫へ入って、新しい本をお探しよ」
おばあさんが、家の玄関を指さすと、子供たちは、いっせいに走って、家の中へ入っていきます。
おばあさんの旦那さんの書斎は、いまでも、こんなふうに、週に一回だけ、いろいろな人が訪れては、好きな本を探す場所になりました。
そんな書斎の中で、おばあさんは、ときどき、感じることがあります。
いまは亡き旦那さんが、書斎の片隅で、満足そうに微笑んでいるような、そんな気配を ──。

── って、ちがう、ちがーう! まだ終わりじゃありませんから!
おもいっきり、妄想に走ってしまったではないですか〜〜!!
と…とにかく、どんなところか、見てみようじゃありませんか。
え〜と、この看板のウラ、ですね。
… あ、あった。

むむ… もしかして、公民館とか、自治会館とか、そんなところなんでしょうか?
それとも個人宅?
謎は深まるばかりです。 では、気づかれないよう(泥棒かっ)さらに接近を…

ふーむ。 これは、2階建ての個人宅のようですねー。
なんだか、写真を撮るのが、ちょっとためらわれますが…
お、なにやら、表札のようなものがある…
え〜と、

表札は… 『 豆の木文庫 』 …
ど… どこまでも凝りまくってますね。 敬服。
結局、細かいことはわかりませんでしたが(文庫の開館時間外でしたし)、
たぶん、隣家の方が、同じ敷地内の空き家を、文庫として開放しているのではと…?
(注追記: 後日、この文庫は、とある児童文学作家の方が自宅を開放されているものと 判明しました。 別記事で、改めて書かせていただきますね。)
しかし、その昔、
図書館の司書
になる夢を持ったこともあるマスターには、もうタマラナい場所でした。
皆さんも、ぜひ、こんな楽しい場所を、探してみてくださいね。
それでは、また!
カケス

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